「デング熱になってしまった。」
2005年、フィリピンで大流行していると聞いていたデング熱。
まさか自分がかかるとは思ってもいませんでした!
初めてフィリピンの病院に入院し、その間の出来事や感じたことを書きたいと思います。
デング熱:蚊を媒介に感染する病気。高熱、頭痛が続く。最悪の場合、内臓出血して死に至る病気(デング出血熱)。子どもや老人の死亡率が高い。
2005年11月22日(水)の早朝から全身の筋肉痛のような痛み(特に腰痛)と胸焼けのような気分の悪さで目が覚めた。あー、具合悪い。。(>_<)と思ってとりあえず水分補給。そのまま半日ほどベットで横になっていたら、頭痛がひどくなり、どうも熱っぽい。熱をはか るとなんと39.4度!びっくりして日本から持ってきた冷えピタを頭と首に貼り付け、手持ちの抗生物質とパラセタモール(こちらの解熱剤)を服用した。5月にも同じように高熱が出て病院にいった時にもらった薬だったので何も考えず今回も同じインフルエンザだと思って服用しました。
23日(木)、この日、たまたま朝からモンタルバンに行く予定だったのでシスター有田に熱があるので行けませんとご連絡し、一日ベットに横たわっていました。夜にシスターから再びご連絡をいただいて、高熱が続くようなら明日に病院に付き添ってあげるから行きましょうと言ってくださった。
>今振り返ると、この日シスターとお約束していたことはその後の私を救いました・・・
塩のどの痛みの甘草
24日(金)、高熱がまだまだ続く。夜は汗びっしょりで気分が悪くて一睡もできない。
午後に、シスター有田に付き添っていただいてSt.Luke's Medical Centerに向かいました。St. Luke's hospitalはこちらでもかなり信頼のおける高級な病院。聖心会のシスター方が長年お世話になっているバルデモーロ女医を紹介していただいて診察していただきました。。患者の診察を終えた後にチャペルで患者の回復を祈るという素晴らしい先生です。
これまでの経緯を話して飲んだ薬を説明。抗生物質(しかも薬切れで二種類服用するという危険なことをしました。。)とパラセタモール。一種類の抗生物質は先生も確認できない日本のもの。病気が判っていないのに勝手な判断での薬の服用は危険だ!と叱られながら、デング熱かチフスの可能性があるので血液検査をすることになりました。
25日(土)血液検査の結果、白血球と血小板の急激な低下。そのまま入院することになりました。
入院してからは、本人は手の甲� �点滴を刺され(これが痛い!日本は腕ですよね。。)、寝ているだけ。。。1日目は2時間おきに血液検査。夜中でも看護婦さんがやってきて血を採っていく。St.Luke's Medical Centerはフィリピンでもトップレベルの病院だから、注射器の使いまわしなど恐ろしい心配は無いから安心です。
激しい高血圧
6月まで同室で暮らしていたBethが夜は泊り込みで付き添ってくれ、(彼女は今聖心会の志願者です)シスター有田は毎日、お豆腐やお野菜の煮物など、食べやすい日本食をつくってきてくださり、身の回りの必要なものを持ってきてくださいました。他のシスター方も入れ替わり立ち代りお見舞いに来てくださって身の回りのお世話をしてくださいました。また、大学院の同級生や、めったに外出しない学寮でくらす留学生の仲間がグループでお見舞いにきてくれました。彼らが病室に入ってきて、一番心配したのは医療費のこと。部屋を見渡しながら「こんないい病院で費用は大丈夫なのか。。保険には入っているのか。。」 「健康保険で日本の政府が医療費の補助をしてくれ� ��から大丈夫だよ」と言うととても安心した様子でよかった良かったと言う姿には、共に学ぶ仲間に、ふと家族のような温かみを感じました。
デング熱の症状として熱が下がってから急に血小板の値と血圧がさらに下がりはじめ、最悪の場合には輸血をしなくてはならないと聞いていたので、それだけがといても心配だったのですが、、幸い、入院5日目で血小板の値が上昇し回復に向かいました。次の日の朝、退院手続きをとり、そのままモンタルバンの修道院で1週間静養させていただくことになりました。
関連する健康上の肥満問題
入院中、日本の母には自分が入院していることは知らせませんでした。一つには"デング熱"なんて日本で聞きなれない病名を聞いて、娘が遠く離れたところで入院しているなんて聞いたらどんなに心配するか想像しただけでもこちらが心配になるし、母ならマニラに来るといいかねません。また、姉が出産を間近に控えていたので心配を増やすばかりだと思ったので治ってから連絡しよう。。ということにしました。シスター有田は、「でも、輸血などになったらお知らせしますからね」とおっしゃっていたのですがそれも無く良かったです。モンタルバンで静養させていただいている間に母に電話して実は入院していたと伝えたら、それはそれは驚いて、すぐ� �速達でビタミン剤や私の大好きな日本の食べ物を箱で送ってきてくれました。年末も近かったので、すぐに日本に戻ってくるようにとも言われたのですが、入院期間で遅れた勉強のこともあってマニラに残ることにしました。
沢山の方にご心配をかけて、病気も確かに辛くて苦しいものでしたが、私を救ってくれたさまざまな偶然や人々の優しさ、静かな時は恵豊かなものでした。
12月の待降節(カトリックでイエスキリストのご誕生を迎えるための準備期間)第一週目の日曜日に病院のベットの上でご聖体拝領をうけたときに、周りの人たちの優しさがイエスさまの姿と重なり、胸にこみ上げてくるものがあったのを今でも覚えています。
ここのところ、ずっと勉強や周りのことに追われて走り続けていたようなところがあったので、心も乾燥してピリピリしていたように思います。今回の病気によっていただいた時間や周りの皆さんの優しさで体だけではなく、心も元気を取り戻したように感じます。
いただいた恵を大切にまた再出発です!
追伸:こないだNHKニュースで地球温暖化により数十年先には日本でもデング熱が流行る可能性があるそうですよ。台湾でもすでに大流行したようです。二度目、三度目の感染は更に病状がひどくデング出血熱になり死亡率が高くなるようなので気をつけなくてはいけません。
健康であればデングをもつ蚊に指されても発病しないとのことなので、南国を旅する方はビタミン剤 を飲んだり、しっかり休養するなどして体力を保つよう気をつけてください。私も気をつけます。
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